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2017.05.24

RKB毎日放送によるオムニバス授業『ジャーナリズムC』の第5回目の講義がなされました

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 5月9日(火)、4号館201教室にて、RKB毎日放送株式会社の社員によるオムニバス授業「ジャーナリズムC」の第5回目の講義がなされました。
 本講義は、インターネットの発達などによりジャーナリズムの定義、在り方が問い直されているなか、地元福岡を拠点とする放送局・RKB毎日放送の社員がジャーナリズムの現状と課題を提起し、今の時代におけるジャーナリズムの使命を問い直すことを目標に開講しているもので、経験豊かな社員がオムニバスで授業を担当しています。同社常務取締役の飯田和郎氏の協力のもと、実現しました。
 第5回目の授業は、『ジャーナリズムの現場から③「戦争」を伝える』と題して、報道部放送局の津曲央(つまがり・ひさし)氏が講義を行いました。津曲氏は、災害報道、政治報道、戦争報道の3つについて、いずれも共通するのは『命を守る報道』であることに触れ、宇佐市で戦争映像の収集・分析に取り組む織田祐輔氏との出会い、そして、TBSテレビでも放映された『物言わぬ語り部~米軍記録映像が伝える あの戦争』番組制作の過程などについて、現場での地道な取材活動など具体的なエピソードを交えて講義を行いました。津曲氏は同番組制作にあたり、『織田氏が私に語ったのは、「急げ!」ということである。戦争体験者は近い将来、必ずゼロになる。映像は単に記録でしかない。記録には、「記憶」が必要である。この言葉を受け、私は現場に行き、記者としてひたすら聞くことにフォーカスして、取材を重ねた』と語り、記者の本分やメディアの在り方などについて真実を伝えることの重要性と合わせて、学生へわかりやすく伝えました。
 最後に津曲氏は、「我々は戦争を体験した世代ではない。しかし、戦争体験者から直接、話を聞ける世代である。つまり、私たちが次代の証人になることができるのである」と学生たちへ伝え、講義を終えました。
 本講義は後期にも開催予定で、現場で取材を重ねる記者から現役アナウンサーまで、幅広い知見と経験を有する十数人の社員がオムニバスで講義を担当します。