
ニュース詳細
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2025.07.17
2025-2026年度海外派遣留学生出発式を行いました
7月16日(水)、大学チャペルにて、今夏、本学の国際交流協定校に交換留学生として派遣する海外派遣留学生の出発式を開催しました。2025年度は、13か国32大学への60名の派遣留学生が、それぞれの派遣先大学で半年間または1年間の留学生活を送ります。
式辞では、今井尚生学長が「海外に行くということには、他者を理解しようとする精神力を培う意義があります。世界で起きている多くの紛争は、それぞれが自らの”正義”を主張し、衝突しているものです。その”正義”の感覚は、社会集団ごとに異なる倫理規範によって形づくられます。文化的背景が異なる者同士が、自分の正義だけを押し通して生きていくことはできません。異文化理解を深めることで、他者と共に生きる姿勢を育むことが大切です。
平和とは、互いに『共に生きる』という気持ちを土台として築かれていくものです。どうかそのことを心に留めていてください。」とエールを送りました。
続いて、王忠毅国際センター所長は、「グローバル化とナショナリズムという二つの波が交錯する今、皆さんはその間をつなぐ大切な架け橋となる存在です。世界には多様な価値観があり、自分にとっての”当たり前”が、必ずしも世界の”当たり前”とは限りません。現地の文化や社会を学ぶとともに、日本のことも正しく伝えてきてください。皆さんの行動が、国と国、人と人との相互理解を深める第一歩となることを願っています。」と激励しました。
また、西南学院大学同窓会より、2025-2026年度海外派遣留学生に対して留学奨励金が贈呈され、岩﨑文正同窓会会長より激励のメッセージが送られました。派遣留学生たちは、温かいご支援に感謝の意を示し、今後の学びや経験に生かしていきたいと意気込みを語りました。
その後、前年度の派遣留学生を代表して、デラウェア大学(アメリカ)に留学した井之口空さん(外・外国4年)が登壇しました。井之口さんは、自身の留学経験を通して「留学は、周囲の支えがあってこそ成り立つものであり、感謝の気持ちを忘れず、自分の思いをしっかりと正直な言葉で伝えることが大切であると」語り、人とのつながりと主体的な行動を大事にしてほしいと後輩たちにエールを送りました。
続いて、これから出発する派遣留学生を代表して、エトヴェシュ・ロラーンド大学(ハンガリー)に留学する古井理子さん(法・国法3年)が登壇。留学を目指したきっかけとして、国際法を学ぶなかで国際刑事法に関心を持ち、海外の大学で専門的に学びたいと考えるようになったと語りました。また、留学はその大きな一歩であり、異なる価値観を持つ他者を理解し、寛容さを深めて多様な視点から物事を考える力を養い、将来的には国際法の発展に貢献したいと意気込みを述べました。
最後に、東呉大学(台湾)に留学する國井彩葉さん(国・国文4年)が登壇。今回が初めての海外での一人暮らしとなることに対して、期待と不安が入り混じる心境を明かしつつ、「うまくいかないことも自分の成長につながる」と前向きに捉えて行動していきたいと抱負を語りました。また、いつも大切にしている聖句を紹介し、留学を通して新たな扉を見つけることができるよう、大きな一歩を踏み出したいと意気込みを述べました。
これから、世界各国の派遣先でそれぞれの留学生が目標に向かって努力し、異文化の中での出会いや経験から多くを学び、得た気づきを糧にさらに成長していくことが期待されます。