理事長メッセージ

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 1916年、ここ福岡の地に一人の宣教師によって蒔かれた一粒の麦は、百余年の歩みを経て、西南学院として保育所から大学院までを擁し、総数1万人以上の園児・児童・生徒・学生が在籍する総合学園に発展しました。その間幾多の試練もありましたが、多くの方々の祈りと支えによって乗り越えてくることができたことに、心から感謝しています。

 グローバル化や少子高齢化が進む変化の激しい今日においては、先行きがますます見通せなくなってきています。またテクノロジーの急速な進歩に私たちが追われてしまっているようにも思われます。このような時代だからこそ、自分達の歩みを謙虚に振り返る姿勢と、未来を正しく選びとる知恵が必要とされているのではないでしょうか。旧約聖書の詩篇111編10節に「主を畏れることは、知恵の初め」という言葉があります。知性や理性とともに畏れを知る心、つまりは精神的な土台を育むことが一層重要になってくるに違いありません。

 西南学院は、これまで学院に受け継がれてきた、創立者C.K.ドージャーの遺訓である“Seinan, Be True to Christ”(西南よ、キリストに忠実なれ)という建学の精神を基盤に、「真理の探求と優れた人格の形成に励み、地域社会や国際社会に奉仕する創造的な人を育成する」という学院の使命を達成するために、様々な取り組みを進めています。

 100周年を迎えるにあたり策定した、「西南学院ビジョン2016-2025」と「中長期計画」に沿って、西南学院はこれからも、建学の精神を基盤に、未来に向かって一歩一歩、歩みを進めてまいります。

 

学校法人西南学院 理事長
宮 崎 隆 一