ニュース詳細

ニュース詳細

一覧に戻る

2022.07.21

読書教養講座を開催しました(7月15日開催)

 7月15日(金)、芥川賞受賞作家の村田沙耶香さんを講師に迎え、「作者を超えていく物語」というテーマで読書教養講座を開催しました。会場となった西南学院大学チャペルには、約200人の教職員や学生、一般の聴講者が参加しました。
 村田沙耶香さんは、「常識」や「普通」にこだわらず、既存の価値観を揺さぶる作風で、若い世代、そして、海外にもファンが多く、2003年に「授乳」で群像新人文学賞優秀賞受賞。2016年に「コンビニ人間」で芥川賞を受賞し、その他、「生命式」「消滅世界」など話題作を多数出版し、活躍されています。
 村田さんは講演の中で、「小説を書く時は、何となく水槽をイメージして書いている。まず、主人公の似顔絵を描き上げ、その後、様々なバックグラウンドを持つ人々を水槽に入れる。その水槽の中で起きた科学変化をもとに、出来上がった物語をできるだけ誠実に書き上げている」と村田さん独自の感覚から小説を書く上で意識していることを語りました。
 また、講演後には、学生とのトークセッションが行われ、村田さんが思う「孤独」について「孤独は必ずしもネガティブなものではない。私は孤独だったからこそ、小説を書き始めた。孤独を感じることで、自分がのめり込むことができるものが見つかり、得るものが必ずあると感じている」と話し、村田さんの世界観に参加者は熱心に聴き入っていました。


講演する村田さん