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2025.06.18

【商学部】「流通総論」で特別講義を行いました

 6月12日(木)、4号館303教室にて、「流通総論(担当:松田温郎教授)」の授業で特別講義が行われました。講師に、株式会社如水庵より営業部部長兼マーケティング戦略室室長の大串雅一氏をお招きし、303名の学生が聴講しました。

授業の前半では、「小売業とは何か」という説明がなされ、店舗管理業務はミニ経営者として経営のノウハウを学べる奥深い仕事であると紹介されました。さらに、如水庵の経営理念である「お菓子は平和の文化」が紹介され、その理念に基づき、原材料の選定や製法に一つひとつ丁寧にこだわって商品開発が行われていることが説明されました。例えば、あんこは自社工場で製造、水にも徹底してこだわるなど、品質への姿勢が具体的に示され、如水庵の商品が世代を超えて愛される理由を知る機会となりました。

後半では、大串氏が一から開発に携わった商品「博多ひとしな」の流通戦略が紹介されました。観光客向けのお土産市場から展開するという戦略を採り、「筑紫もち」で使用しているきなこをクリームに入れるために、食感にこだわり試行錯誤を重ねた開発秘話も紹介されました。さらに、大串氏は、これからの小売業には、マーケティング4.0「自己実現」の視点が重要であり、お菓子を通じてお客様の人生に寄り添い、共に何かを叶えていきたいと語られました。また、如水庵では、若手社員が入社2年目から商品開発に携わることができる体制が整っており、実際に琥珀糖「うめみづき」などのヒット商品も誕生していることから、若手の挑戦を後押しする企業風土も紹介されました。

講義の終盤には質疑応答の時間が設けられました。「海外展開の計画」についての質問に対しては、「現在、台湾・韓国・シンガポールの日系百貨店へ輸出しており、アメリカでも徐々に浸透し始めています」と回答。また、「仕事のモチベーション」や「マーケティングで最も重要なこと」など、多岐にわたる質問に対して、一つひとつ丁寧に答えられました。

この特別講義は、商学部の学生にとって、如水庵のマーケティングだけでなく、小売業の今後の展望を学ぶ貴重な機会となりました。